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ドイツ軍標準突撃銃 G36 - 暑いと当たらない問題

537.jpg退役が決まったG36

小銃と突撃銃の違い



自衛隊で標準装備されている小火器は小銃と呼ばれる。

ヴィキぺデイアによると、

「小銃(しょうじゅう)は、兵士が個人用に使うための軍用銃で、軍隊では最も一般的な小火器である。」

だそうだ。

参照 : wikipedia

一方、ドイツ軍では小銃ではなく突撃銃 /"Sturmgewehr"が標準装備になっている。

突撃銃の特徴は連射能力。すなわち敵を連射で威嚇して、突撃する事を主眼に置いている。

ドイツの発明 突撃銃の違い



元来、ドイツ軍も小銃を採用していた。

第二次大戦中、数で劣るドイツ軍が押し寄せるソビエト兵の大群を押し返すのに、もっと効果的な小銃が必要になった。

そこで考え出されたのがSturmgewehr 44で、500発/分も発射する事ができた。

この突撃銃は前線で大活躍、戦後、ドイツ軍の標準装備になった(注1)。

大戦中、ドイツ軍に散々痛めつけられたソビエト軍まで、ドイツの突撃銃をコピー、AK47と命名して標準装備したほど効果的だった。

以来、世界中の軍隊ではこの突撃銃が標準装備になっている。

日本では英語の表現 "Automatic rifle"を和訳して、自動小銃と呼ぶのが一般的だが、自動小銃も突撃銃も同じものです。

自衛隊の特徴



自衛隊では元来、弾薬が少ないので、そんな贅沢なことはできない。

だから小銃が採用されて、単発で撃つことに重点が置かれている。それでも弾がなくなった際に備えて、毎朝、銃剣突撃の練習に余念がない。

弾薬が尽きたら小銃に着剣、突撃銃を構えている相手に、

「天皇陛下万歳!」

と銃剣突撃する訓練を、朝の8時からやっている。この21世紀に。

「突撃銃を構えている相手に銃剣突撃などしても、勝ち目がない。」

と、正直に言うのは自衛隊ではタブーです。

実戦を考えていない軍隊だから、勝てるかどうか、そんなことは二の次。大事なのは精神力です。

ドイツ軍標準突撃銃 G36



現在ドイツ軍で使用されている突撃銃、"Sturmgewehr G36"は、

「的に当たらない。」

という「噂」にも関わらず、ほぼ20年もドイツ軍の標準装備になっている。

その間、数知れぬ原因究明委員会が召集されて、その度に調査が行われたがいつも結果は同じで、

「銃はいいのだが、兵士の扱いが悪い。」

または、「銃はいいのだが、弾薬が悪い。」と見当違いの結果ばかりが報告されてきた。

前防衛大臣は注文する前に徹底的な調査が必要とは考えず、官僚の勧めに従って新たに1200丁もの小銃を注文した。

ドイツ軍標準突撃銃 G36 - 暑いと当たらない問題



その後、総選挙があり内閣の入れ替えがあった。

オイロ フォークのスキャンダルで危うく防衛大臣を首になりかけた大臣は、第三次メルケル内閣では古巣の内務省に戻った。

ところがここでも、「移民申請者に現金ではなく、クーポン券を支給すれば申請者の数が減る。」とおかしな説を提唱、比較的安全な内務省でも失態を続けている。

こうして人気のない防衛大臣の椅子は、メルケル首相の党内唯一のライバルであるvon der Leyen氏に提供された

女史は事実関係をはっきりさせるために、再度、銃の調査を命じた。今回は比較対象として他社の製造した突撃銃が持ち込まれ、G36との精密度の比較を行った。

どの会社のどの銃が比較対象にされたか明らかにされなかったが、銃身が熱くなった状態ではG36は他社の銃よりも40%も精密度が悪かった。

これではもうごまかし様がない。

ドイツ軍標準突撃銃 G36 - 退役決定



問題が銃にある事がわかったので、選択肢は2つ。

まずは銃に改造を施し、このまま使用する方法。改造費でまた稼げるので、製造元が希望する方法だ。

もうひとつはこの銃を現役から退けて、新型銃を調達する方法だ。

国防大臣はこの方法を望んだが、国防省内には製造元からいろんな便宜を払ってもらっている官僚が多く、省内では改良派が多数派だった。

しかし大臣は、

「ここで譲歩したら前任者と同じ失敗をする。」

と自覚していた。そこで官僚ではなく、ドイツ軍のトップを国防省に招き、どちらの方法が好ましいのか、軍に意見を聞くことにした。

「気候や使用状況に影響されないで精度を発揮する銃が理想的。」

と軍は暗に新しい突撃銃を望んだので、G36の退役が決まった

次期 ドイツ軍標準突撃銃 を探せ!



次回の新型銃は、法律で定められているように、欧州全域に公開入札されることになった。

ベルギーやイギリス、それにフランスの著名な銃の製造元は、ドイツ軍の標準装備に採用されると大きな儲けが期待できる上、名声も獲得できるのでやる気満々だ。

しかし入札の結果は、G36の製造元の„Heckler & Koch“になる確率が高い。

ドイツ軍が自国の軍の標準装備である銃に、外国の企業が製造している銃を採用するなど考え難くい。

同社が製造している別の突撃銃、あるいは国内の他社の突撃銃に決まるだろう。

ちなみに新型銃が装備されるのは2019年という。

機関銃 M5 互換性問題



ドイツ軍は、もうひとつの銃の問題を抱えている。ドイツ軍は同じくヘックラーコッホ社に機関銃、MG5を注文、これがようやく配備された。

機関銃は装甲車の「屋根」に備え付けられるのだが、これが装甲車の「受け皿」に乗らない問題が発覚した。

MG5により退役することになるMG3は、同じくヘックラーコッホ社製だ。しかるに同社はわざわざMG5の「底」の形を変えて、MG3の受け皿では使用できないようにした。

ドイツ軍は調達書にサインをしてしまっているので、13000丁の機関銃すべての改造が必要になり、その費用は5000億ユーロと見積もられている。

さらにはMG5はMG36と同様の特徴、すなわち銃身が熱くなると命中精度が下がることが、製造元からも確認されており、ドイツ軍にはまたひとつ頭痛の種が増えた形だ。

こうした問題は、国防省と製造元との密接な関係に由来している。

調達部の軍人、官僚は退職後、武器の製造元の相談役として再就職したり、あるいは現役の生活でもいろんな面倒を見てもらっている。

これが原因で、初期の段階で問題が見つかっても対処されず、まずはもみ消されて、欠陥を抱えた装備の配備がスムーズに滞りなく行われるように取り計う。

その後に問題が表面化しても、改造費用としてドイツ軍に請求書を送れば済む。こうした癒着が改善されない限り(改善される見込みはない)、今後もここで数々のスキャンダルを紹介できることになりそうだ。

注釈



(注1)
1942年、数の上では劣るドイツ軍がソビエトの大軍を相手に戦える小銃の開発が急務となった。

1943年には突撃銃44の生産が開始され、前線で戦う兵士には大人気だった。が、突撃銃44にも欠点がないわけではない。

次の銃弾を装填が、膨張する燃焼ガスを利用する仕組みだった。大量に打つとガスが銃身内に付着、故障を引き起こす。

そこであるドイツ人技師は、射撃の衝撃を利用して装填する全く新しい仕組みの突撃銃45を開発した。ところがすでに1945年。

製造開始には至らなかった。がこの技師は、

「絶対に大ヒット商品になる。」

と確信、設計図を地中に埋めると、ソビエト軍に占領される前に逃げ出した。

戦後、この技術者は設計図を掘り起こし、ヘックラー & コッホ社が設計図通りに製造したのが、G3と呼ばれる突撃銃。

参照 : wikipedia

この突撃銃は1959年、ドイツ軍の標準突撃銃になったばかりか、

「ドイツ軍放出品」

として世界中に輸出され、ベストセラー商品となった。

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